「最近、子どもが爪を噛むようになってしまった…」
「指しゃぶりがなかなかやめられない」
「このままで歯並びは大丈夫?」
子育てをしていると、こんな悩みを感じることがありますよね。
実は、指しゃぶりや爪噛み、唇を噛む、舌を前に出すなど、子どもに見られるさまざまなクセは「悪習癖(あくしゅうへき)」と呼ばれています。
私自身も、子どもが最近爪を噛むようになり、「どうしてだろう?」「やめさせたほうがいいのかな?」と気になるようになりました。
今回は、子どもの悪習癖について、歯並びとの関係や卒業の目安、やめるための方法をご紹介します。
子どものクセには理由があります
指しゃぶりや爪噛みは、単なる「やめられないクセ」というだけではありません。
眠いとき、退屈なとき、緊張しているとき、寂しいときなど、気持ちを落ち着かせるために行っていることがあります。
特に爪噛みは、子どもにとって「安心するための行動」になっている場合もあります。
そのため、「やめなさい!」と強く叱ってしまうと、かえって不安やストレスが増えて、クセが強くなることもあります。
まずは「どうしてその行動をしているのかな?」と、子どもの様子を観察してみることが大切です。
指しゃぶりはいつまでに卒業?
乳幼児期の指しゃぶりは、成長の一環としてよく見られる行動です。
しかし、年齢が上がっても長時間・頻繁に続いている場合には、歯並びやかみ合わせに影響することがあります。
特に、指を強く吸う習慣が長く続くと、前歯が前に出たり、上下の前歯がかみ合わなくなったりすることがあります。
そのため、一般的には3歳頃から少しずつ卒業を意識し、就学前にはやめられるようにしていくことがひとつの目安になります。
ただし、年齢だけで「絶対にやめなければいけない」と考える必要はありません。クセの頻度や強さ、歯並びへの影響などを含めて判断することが大切です。

爪噛みも歯並びに影響することがあります
爪噛みも、長期間続くと歯や歯ぐきに負担がかかることがあります。
また、前歯に力がかかることで、かみ合わせに影響する可能性もあります。
さらに、爪の周りの皮膚を傷つけたり、手についた細菌を口に入れてしまったりする心配もあります。
とはいえ、爪噛みをしているからといって、すぐに歯並びが悪くなるわけではありません。
「また噛んでる!」と何度も注意するより、まずはどんなときに噛んでいるのかを見つけてあげましょう。

悪習癖をやめるためにできること
悪習癖を卒業するためには、「叱ってやめさせる」よりも「自然にやめられる環境をつくる」ことがおすすめです。
例えば、
・眠いときに指しゃぶりをするなら、寝る前のスキンシップを増やす
・退屈なときに爪を噛むなら、手を使う遊びを取り入れる
・テレビを見ているときに噛むなら、手を使うおもちゃを持たせる
・爪を短く整えておく
・できたことを見つけて「今日は噛んでなかったね!」と褒める
など、できそうなことから始めてみましょう。
「○○しないで!」という声かけより、「おてては何をしようか?」など、別の行動に誘導してあげるのもひとつの方法です。
そして何より大切なのは、焦らないこと。
クセはすぐにゼロになるものではありません。少しずつ回数が減っていけば、それも大きな成長です。
気になる場合は歯科医院へ
指しゃぶりや爪噛みなどが長く続いている場合、「このままで大丈夫かな?」と心配になることもあると思います。
そんなときは、歯科医院で歯並びやかみ合わせ、お口の使い方をチェックしてもらいましょう。
悪習癖は、子どもの「困ったクセ」ではなく、何かのサインとして現れていることもあります。
私自身も、子どもの爪噛みを見ながら「どうして噛むようになったのかな?」と考えるようになりました。
無理にやめさせるのではなく、子どもの気持ちに寄り添いながら、少しずつ卒業を目指していきたいと思います。
お子さんのお口のクセで気になることがあれば、いつでもご相談ください。
監修歯科医師 土井幹夫
香里園レジデンス歯科・矯正歯科