■赤ちゃんの歯が生える時期と順番
個人差はありますが、一般的には生後6〜9か月ごろに下の前歯(下の乳中切歯)から生え始めます。その後、上の前歯、次にその両隣の歯と少しずつ増えていきます。
だいたい2歳半〜3歳ごろまでに、上下合わせて20本の乳歯が生えそろうのが目安です。
【乳歯の生える順番の目安】
1・下の前歯(乳中切歯)
2・上の前歯(乳中切歯)
3・上下の前歯の隣(乳側切歯)
4・奥歯(第一乳臼歯)
5・糸切り歯(乳犬歯)
6・一番奥の歯(第二乳臼歯)

歯の生える時期や順番は、多少前後しても問題ありません。1歳を過ぎても歯が生えない場合など、気になることがあれば歯科で相談してみましょう。
■歯みがきは「最初の1本」からスタート
最初の歯が生えたら、いよいよ歯みがきの始まりです。
とはいえ、最初から歯ブラシを使う必要はありません。まずは「口の中を触られることに慣れる」ことから始めましょう。
生えたての歯は、唾液の働きである程度は守られていますが、母乳やミルク、離乳食の糖分で虫歯になる可能性もあります。
お口を清潔に保つため、1日1回でも良いので、お世話の一環としてケアしてあげましょう。
■ガーゼ磨きからはじめよう
最初は、柔らかい清潔なガーゼや市販のベビー用歯みがきシートを使います。
授乳後や離乳食のあとにぬるま湯で湿らせ、指に巻いて歯と歯ぐきをやさしく拭き取ります。
強くこすらず、「お口をきれいにしようね」と声をかけながら楽しい雰囲気で行うのがポイントです。
歯が増えてきたら、乳児用の小さな歯ブラシに切り替えていきましょう。最初は親が磨き、赤ちゃんが口に入れるのに慣れてきたら“自分で持たせる練習”も良い刺激になります。
■歯固めの役割と選び方
歯が生え始めるころは、歯ぐきがむずがゆくて赤ちゃんが何でも口に入れたがる時期。そんな時におすすめなのが「歯固め」です。
歯固めをかむことで歯ぐきの不快感を和らげ、口の動きを発達させる効果もあります。
素材はシリコンや天然ゴム、木製などさまざまですが、口に入れても安全なものを選び、常に清潔を保ちましょう。
歯固めは「かむ練習」としても大切です。将来、噛む力や発音を育てる土台づくりにつながります。
■歯が増えたら「仕上げ磨き」へ
上下の前歯が生えそろう1歳前後からは、歯ブラシを使った仕上げ磨きを取り入れましょう。
赤ちゃんが嫌がるときは、無理せず短時間で終えることが大切です。楽しい音楽や声かけをしながら「歯みがき=楽しい時間」にできるといいですね。
■まとめ
・歯は6〜9か月ごろに下の前歯から生え始める
・最初の1本が生えたらガーゼ磨きをスタート
・歯固めで歯ぐきの不快感をやわらげ、口の発達をサポート
・歯が増えたら少しずつ歯ブラシへ移行し、1歳前後から仕上げ磨きを
赤ちゃんの歯のお手入れは、将来の歯並びや虫歯予防の第一歩です。
わからないことやお口の様子で気になることがあれば、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。