今日は「子どものフロス」についてお話しします。
「まだ乳歯だし、歯ブラシだけで大丈夫ですよね？」とよくご質問いただきますが、実は子どものお口にも“フロス”がとても大切なんです。
なぜ必要なのか、いつから始めたらいいのか、そして上手に使うコツをお伝えします。
フロスはいつから必要？
目安としては、「乳歯が生えそろってきた」がスタートのタイミングです。
多くのお子さんは 2〜3歳ごろに奥歯（乳臼歯）が生えてきて、歯と歯の間にすき間が少なくなります。
乳歯の歯列は生え変わりのために歯と歯の間に少し隙間が空いていることが多いのですが、そこに食べかすや汚れがたまりやすくなるため、仕上げ磨きにフロスをプラスするのがおすすめです。
実際、乳歯のむし歯の多くは歯と歯の間から始まります。
毎日のブラッシングだけではどうしても落としきれないため、フロスを使うことでむし歯のリスクをぐっと減らすことができます。
フロスの使い方とコツ
お子さんに使う場合は、持ち手のついた「フロスピックタイプ」が便利です。
Y字型のものは奥歯に使いやすく、F字型は前歯に向いています。
子供用のサイズの小さいものを使うと通しやすいです。
やり方のポイントは3つ。
・無理に押し込まない
フロスを歯の間に入れるときは、左右に少し動かしながら、やさしく入れます。勢いよく入れると歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。
・歯の側面をなでるように
歯と歯の間に入ったら、フロスを“Cの字”に曲げて、歯の側面を上下にこすります。
汚れをからめ取るようなイメージで、左右どちらの歯も丁寧に。
・毎日の習慣に
1日1回、夜の仕上げ磨きのあとに行うのがおすすめです。
はじめは嫌がる子も多いですが、短時間でも続けることでだんだん慣れてきます。
味付きフロスで楽しくケア
「フロスを嫌がってしまう…」というお悩みも多いですよね。
そんなときにおすすめなのが、子ども用の味付きフロスです。
いちご味やグレープ味、メロン味など、まるでお菓子のような香りがするタイプもあります。
香りづけがされているだけで、甘味料は使われていないので安心して使えます。
子どもに「今日はどの味にする？」と選ばせてあげると、フロスの時間がちょっとした楽しみに変わります。
可愛いキャラクターのデザインも多く、フロスデビューのきっかけにもぴったりです。
フロスで守る子どもの歯
フロスは大人だけでなく、子どもの歯をむし歯から守るためにも欠かせないケアです。
毎日コツコツ続けることで、将来の歯並びや永久歯の健康にも良い影響があります。
「正しい使い方がわからない」「どのフロスを選べばいいの？」という方は、ぜひ当院のスタッフにご相談ください。
実際に使い方をお見せしながら、お子さんの年齢やお口の状態に合ったケア方法をご案内いたします。
お子さんも保護者の方もおうちでのケアが楽しく、無理なく続けられるようにフロスを取り入れていけたら良いですね