あごの関節に痛みがあったり、口を開けると「カクッ」と音がしたり…。そんな症状が出るのが「顎関節症」です。
歯科でよく使われる治療法のひとつが「マウスピース(スプリント)」です。夜寝ているときなどに装着して、あごや筋肉への負担を減らし、症状をやわらげることを目的としています。
マウスピースには大きく分けて ソフトタイプ と ハードタイプ の2種類があります。どちらも形は似ていますが、使う素材や特徴が違います。それぞれの良いところ・注意点をわかりやすくまとめてみますね。
ソフトタイプのマウスピース
柔らかいプラスチックでできていて、ゴムのように弾力があります。
メリット
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つけ心地がやわらかく、違和感が少ない
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歯や歯ぐきに優しく、初めての方でも使いやすい
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比較的短い期間で作れる
デメリット
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柔らかいぶん、かみしめのクセを助長してしまうことがある
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すり減りや変形が早く、長持ちはしにくい
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強い歯ぎしりには効果が足りないことがある
👉 軽めの顎関節症や、初めてマウスピースを試す方に向いています。
ハードタイプのマウスピース
透明で硬いプラスチック素材を使っていて、歯にピッタリ合わせて作ります。
メリット
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丈夫で長く使える
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歯や関節への負担をしっかり減らしてくれる
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歯ぎしりが強い方にも対応できる
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歯科での調整が可能で、症状に合わせて合わせやすい
デメリット
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硬いため、慣れるまで違和感が強い
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初めは圧迫感や痛みを感じることもある
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作製や調整に少し時間がかかる
👉 強い歯ぎしりがある方や、しっかり治療効果を期待したい方に向いています。
まとめ
ソフトタイプは「使いやすさ・慣れやすさ」が魅力で、ハードタイプは「効果と耐久性」に優れています。
どちらが合っているかは、お口の状態や症状によって変わります。大切なのは、自己判断せず歯科医師と相談して選ぶことです。
マウスピースは顎関節症を改善するためのサポート役。正しく使い、定期的に調整を行うことで、あごの負担を和らげていくことができます。気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談くださいね。