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ステファンカーブと間食:虫歯予防のポイント
私たちの口の中では、食事や間食をとると虫歯になりやすくなります。飲食によって口の中のpH(酸性・アルカリ性の度合い)が変化することによるもので、虫歯(むし歯)との関係が深い重要なポイントです。

ステファンカーブとは?
口の中は通常、pHが6.8~7.0程度でほぼ中性に保たれています。しかし、食べ物や飲み物を摂ると、特に糖分が含まれるものの場合、むし歯菌(ミュータンス菌など)がそれを分解し、酸を作り出します。この酸によってpHが低下し、歯の表面(エナメル質)が溶けやすい状態になります。
一般的に、pHが5.5以下になると「脱灰(だっかい)」と呼ばれる現象が起こり、歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出します。しかし、時間が経つと唾液の働きによって酸が中和され、pHが回復し、溶け出したミネラルが再び歯に取り込まれる「再石灰化(さいせっかいか)」が起こります。ステファンカーブは、このpHの変化を時間の経過とともに示したものです。



間食の回数が多いとどうなる?
間食の回数が多いと、口の中のpHが低い状態が長く続きます。すると、再石灰化が追いつかず、歯が溶ける時間が長くなり、むし歯のリスクが高まります。特に、頻繁に甘いものを食べたり、糖分を含む飲み物を少しずつ飲み続けたりする習慣は、pHが常に低い状態になりやすいため注意が必要です。


虫歯を防ぐためのポイント

• 間食の回数を減らす
ステファンカーブの観点からすると、食事や間食の回数を減らし、歯が再石灰化する時間をしっかり確保することが大切です。どうしても間食をしたい場合は、時間を決めて食べるようにしましょう。

• 甘いものをダラダラ食べない
チョコレートやキャンディ、クッキーなどの糖分が多い食品を長時間かけて食べると、pHが低下した状態が続いてしまいます。甘いものを食べるときは、食事のタイミングにまとめるとよいでしょう。

• キシリトールを活用する
キシリトールはむし歯菌が酸を作り出せない甘味料です。キシリトール入りのガムやタブレットを噛むことで唾液の分泌を促し、口の中を中性に戻しやすくなります。

• 水やお茶を飲む
糖分を含まない水やお茶を飲むことで、口の中の汚れを流し、pHの回復を助けます。ジュースや炭酸飲料を頻繁に飲むとpHが下がったままになりやすいため、できるだけ控えましょう。

• 正しい歯みがき習慣をつける
食後の歯みがきは、むし歯予防の基本です。特に寝る前の歯みがきはしっかり行い、フッ素入りの歯みがき粉を活用すると歯の再石灰化を助けます。


まとめ
ステファンカーブを理解すると、間食の回数や食べ方がむし歯のリスクに大きく影響することが分かります。
ダラダラ食べるのを避け、食事の間隔を空けることで、歯を守る時間を確保できます。適切な間食のとり方や、日頃のケアを意識して、健康な歯を守っていきましょう!